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2006/6/3-4
「富士の裾野で、仲間達と日本の将来を語る」に参加して
〜2006年第19回富士会議〜

6月3・4日、私がとても楽しみにしている年に一度の勉強会、富士会議に行ってきました。富士会議は、IBMが社会還元の一つとして会議場と環境を提供し、そこでメンバーの中から選ばれた世話人が中心となりかなり活発な議論が、行われています。

今回は、約50名の参加者がありました。対象者は、30代後半から50歳までの人で、メンバーの中には、外務省・農水省・国土交通省などの官僚関係の方々が、約10名、読売新聞・日本経済新聞・NHKなどのマスコミ関係が約10名、東京大学・慶応大学・早稲田大学などの教育、研究関係が約10名、民間の大手一流の企業から約10名、そして、自ら起業された方々も入っています。また、この会議出席のため、ソウルやハワイからかけつけたメンバーもいました。

このような、現代社会の第一線で責任を持って活躍している、また、近い将来、それぞれの社会組織を代表していく可能性を持った人々が意見を交わし合う会議です。去年は「アジアとの共生」、そして今年は「日本の品格」について議論しました。基調講演を国際日本文化研究センター教授の川勝平太先生にやって頂きました。

この会議は、年に一度開催されますが、多くのメンバーがこの会議に集うことを楽しみにしています。様々な立場の違った視点から、議論を交わし合う、そして一番大切なことは、それに対して、他の批判をするのではなく、自分がどのように行動できるか、それを話し合うものです。

このIBMの富士会議を通して、私は、たくさんの素晴らしい友達や新しい発見が出来ました。

私には、日本の品格を論じるだけの品格はありません。品格というものを意識したこともありません。ただ、これからは多少は「品格」というものを意識して生きて行かなければならないと、思っております。

色々な議論が出ました。その中で、日本人がこれから大切にしていかなければならないことは、「決して卑怯者になるな・恥を知れ」という心だと、私は思います。かつての日本人にとって、卑怯者・恥を知れというのは、最大の軽蔑でありました。しかし、このようなことを気にしないで、色々な目先の利益を上げようとしている日本人が多くなったと思います。私は、この心を非常に大切にしていきたいと思っております。

現在、様々なところで、日本は世界的に見ると優位に立っています。そこでもう一つ大切なことは、「惻隠の情」ではないでしょうか?日本人がずっと大切にしてきたものは、勝ったものが全てを奪い取るのではなく、「負けた人、敗者への共感や弱者へのいたわりの心」を持つ。日本人はこの心を大切にしてきたのでは、ないでしょうか?これも、だんだん失われてきていると思います。

また、かつて日本では、「お互い様」「ありがとうございました」「お天道様が見ているよ」「足るを知る」のような、今自分がいかされていることに、感謝する気持ちを多くの人が持っていました。そういった、かつて日本人が大切にしていたものをもう一度よみがえらせる必要があると思います。

私ができるのは柔道です。こういった日本の心を日本国内はもちろんのこと、世界の国々へ、柔道を通しながら伝えて行ければ幸いです。私一個人としても、我々NPO法柔道教育ソリダリティーとしても、これを大切にしていきたいと思います。

2日間で色々な議論をしました、立派な議論をしても、日常生活でいかせなければ意味がありません。日々の生活の中で、わずかずつでもいかしていきたいと思っております。












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