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2007/6/5

神奈川県体育協会「いじめ防止」の緊急集会を開きました

5月23日(水)に、神奈川県体育協会の理事・評議員・各競技団体・市町村の代表の方々に集まっていただき「いじめ防止」についての緊急の集会を開きました。

この「いじめ防止」集会は私が前々から考えていたことでした。2007年の3月に行われた神奈川県体育協会の理事会・評議員会でそれについて提案し、理事・評議員の方々より力強い賛同をいただきました。

いじめ防止に関して、スポーツ界でも何か出来ることがあると私は考えております。柔道を例にあげてみます。柔道の「道」というのは、道場や柔道で培ったものを日常生活で生かすことから創設者嘉納治五郎先生が「柔道」と名前を付けられたと解釈しております。柔道を通して丈夫な体、たくましい精神力、勇気を普段より発揮すること。それが創設者が「柔(やわら)の道(みち)」としたところであると思っております。

スポーツの最も大切な精神の一つは「フェアプレー精神」であり、仲間を思いやり戦う相手を尊敬することであると思います。そして、この精神は日本人が長い間大切にしてきた「卑怯者になるな」「敗者、弱者を想いやる、惻隠の情」につながると思います。




電車やバスに乗った時にご年配がいたら席を譲る。重い荷物を持っている人がいたら手を貸す。誰かがいじめられている場面に出くわしたらすっと間に入って「やめようよ」と言う。スポーツを通して学んだことが生かせればこのような行動がとれるようになると私は思います。

日本では多くのスポーツが学校教育・体育を中心に発展してきました。柔道や武道に限らず多くのスポーツで「卑怯者になるな」「敗者弱者を思いやる」そのような考え方が生きていると思います。学校現場の指導である先生方もそのように指導していると理解しております。

グランド上、フィールドの上での「フェアプレー」あるいは「スポーツマンシップ」を日常生活の中でも生かしていこう。弱いものを強いものがいじめる。あるいは1人を大勢がいじめる。あやまっているにもかかわらずいじめる。たとえその人に問題があったとしても、弱者を大勢でいじめるということは、日本人が一番恥じてきた卑怯な振る舞いであると思います。

スポーツのフェアプレー精神を指導の柱にすえている神奈川県体育協会は、色々な場面でいじめの現場に出くわしたら、すっと体力・気力・勇気を発揮して「やめようよ」と言えるそういう運動を展開していきたいと思っております。

今一番起きてる教室でのいじめに対し、サッカー少年がそれを見かけて「おい、やめようよ」バスケットの少年が「やめようよ」テニスをやっている女の子が「誰々さんこっちにおいでよ」と声をかける。こういう行動に出れば、学校の雰囲気も変わると、スポーツにはそのような力があると思っています。

会議は、1時間の予定でしたが多くの競技団体・体育協会より有意義な意見が出ました。この問題に皆で力を合わせて組んでいくこととなりました。神奈川県体育協会は今後いじめ防止のアピールとしてポスターや横断幕を作ること。そして、各競技団体や体育協会に働きかけ、各団体が様々な場所でスポーツの指導者、父兄、子供たちに対してもこのような呼びかけを行っていくこととなりました。

この緊急集会は、初めの一歩です。弱いものが多くの人にいじめられ辛い思いをする。そういうことが少なくなる、そんな神奈川県にしていきたいと思います。理事会では、子供だけでなくご年配の方々のいじめについても話が出ました。

私は、神奈川のスポーツマンがまずいじめる立場にならないこと。そして、我々大人がそのような行動を許さない。そこから初めて行かなければならないと思っております。この活動が成果を生めばこれが他の県に広がっていくと願っております。

この集会には、神奈川のガールスカウト連盟の方々が出席されていました。スポーツに限らず、勇気や知恵があれば、何らかの方法でいじめのない良い雰囲気に変えていくことが出来ると思っております。

我々一人ひとりが卑怯な振る舞いを許さない。日本人がずっと大切にしてきた「他者を思いやる心」を行動で発揮ことができればと思っております。


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