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4月6日、福岡で行われた全日本選抜体重別選手権の後に、世界選手権(大阪・9月11〜14日開催)の代表選手選考が行われました。
選手選考で難航したのは60kg、66kg、100kg級の3階級です。60kg級は野村忠宏選手に決定しましたが、野村選手は2大会連続のオリンピック金メダルなど、過去の実績は充分ですが、最近2年ほど実績がなかった点が指摘されていました。66kg級は1回戦で敗れた鳥居智男選手が、総合評価で代表となりましたが、世界では苦戦する階級になると思います。
そして100kg級は井上康生選手と鈴木桂治選手の争いでした。優勝したのは鈴木選手でしたが、難しい選考になりました。最終的には実績を重視して井上選手が選ばれましたが、両者の実力は接近してきました。
全日本体重別の決勝戦では「心の持ち方」が勝敗を分けたように感じます。試合開始当初は、井上選手が組み合ってすぐに仕掛けました。1分もせず鈴木選手が指導を取られ、攻めるしかなくなりました。ここで井上選手は「このままでも勝てる」と守りに入ってしまいました。淡々とした試合運びになり、攻める鈴木選手に指導と効果を取られ逆転負けです。一度緩んだ気持ちは元には戻らなかったようです。
4月29日の全日本柔道選手権で、この両者が再び戦う可能性があるでしょう。最初、私は決勝戦の予想を井上選手vs.棟田選手としていましたが、棟田選手が全日本体重別で右ひざを負傷したため、棟田選手が決勝に残るのは難しいと思います。ベストの状態でなければ、全日本の舞台で勝つことは出来ません。
順当に行けば鈴木選手と棟田選手が対戦し、勝った方が篠原信一選手と戦うことになるでしょう。決勝戦の予想は井上選手vs.鈴木選手と予想します。ですが、結果がどのようになるにせよ、見ごたえのある大会になると思います。
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