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こ初日の全4階級を制したが、内容が問題だ。60キロ級は控えだった小川が優勝。5番手選手が優勝する日本の層の厚さを示した。が、野村と江種が欠場した大会で、勝たねばならない徳野と内柴が悪かった。小川は頼もしかったが、 日本の60キロ級に不安が残った。
66キロ級で昨年11月の講道館杯に続き勝った鳥居は、小見川との1番手争いで前に出た。だが、決勝の相手がアジア大会王者とはいえ、5分間で勝負をつけられなかった。世界はまだ見えない。
81キロ級は日本の4選手が4強に残り、決勝は中村−秋山の待望の組み合わせとなったが、内容は期待外れ。ともに慎重になり過ぎだ。2人とも、いま世界のトップではない。もっと激しい攻め合いが見たかった。
100キロ級の鈴木も同様。打倒井上康生の1番手だが、ここで負けられないという意識が強く、思い切りがなかった。確かに負けられない大会だが、すべてを出し切る姿には遠かった。
それぞれ不安は残るが、結果を出したことは前向きに評価したい。残る3階級も楽しみだ。
(全柔連男子強化部長、東海大教授、朝日新聞社嘱託)
2003年01月12日付、朝日新聞朝刊
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