メッセージとご報告

2004年04月20日
日露賢人会議とオセアニア柔道・教育コーチングセミナー
日露賢人会議に出席します

昨 年の秋のAPEC首脳会議で、小泉首相・プーチン大統領会談が開かれ、そこで日本とロシアの中長期的 な課題を議論する場をつくろうと、お二人の意見が一致し、日露賢人会議ができました。座長は、ロシア側はルシコフ・モスクワ市長、日本側は森喜朗前首相。 政府間協議ではなく、あくまで民間の会議ということで、メンバーは経団連の奥田会長ほかジャーナリストや文化人から形成されています。そして、スポーツか らということでしょうか、私が末席に加わることになりました。

ところで、東海大学は旧ソ連時代からロシアと交流 があります。東海大学の創始者の故松前重義先生が対外文化協会を立ち上げ られ、旧ソ連とも盛んに交流を行っていました。生前、松前先生は私に「山下君、私がなぜソ連とこうして交流するか分かるかね?」と何度も問われました。若 い私には分かるはずもありません。「日本が政治も経済もアメリカ一辺倒。せめて民間レベルだけでもパイプをつくっておかないと、日本の将来は大変なことに なる」というのです。松前総長は愛国主義者であると同時に平和主義者でした。

プーチン大統領は柔道が大好きだから、山下をメンバーに選んでおけば喜ぶだろうとの思いもあったのでしょう。賢くない私が賢人会議のメンバーに選ばれまし た。私も日本が大好きですから、世界のために役に立てる、世界から信頼される国であって欲しい。日本とロシアの一般市民が、もっともっとお互いを身近に感 じられるように、スポーツや文化の交流を中心にお互いがより親しみを持てるように、そういうことができる提案をしていきたいと思っています。



初めてのオセアニア選手権大会

4月17日から24日までの8日間、ニューカレドニアに行ってきます。ここ でオセアニアの柔道選手権大会があり、その後の3日間、オセアニア柔道連盟が主催する教育コーチングセミナーに参加します。

私 は国際柔道連盟の教育・コーチング理事に立候補し、ご信任頂いたときの公約として、世界の国々のコーチたちと意見 交換をしながら彼らの考えを世界の柔道に反映させたいと申し上げました。オセアニアではまだ柔道が強くないところが多いので、我々にできる支援がどんなも のなのか、実際に試合を見ながら探っていきたいと思っています。

試合を観た後は、私も柔道着に着替えてオセアニアのコーチの方々へ技術指導をさせていただきながら、意見交換も行いたいと考えています。また、世界の柔道 の状況や、柔道の教育的な価値についてもお話しするつもりです。

私は国際柔道連盟の教育・コーチング理事として2年間に1度は全て、5大陸の大会をまわり、それぞれでセミナーを開催したいと考えています。昨年は10月 にヨーロッパのマルタ島に行きました。今年はこの4月のオセアニア、そして、秋にはアジアのセミナーに参加する予定です。
一覧ページに戻る