私が理事長を務めるNPO柔道教育ソリダリティーと国際サンボ連盟で共催した「オシェプコフ生誕120周年記念式典」に参加するため9月6日―9日までロシア連邦ウラジオストク市を訪問しました。
私のウラジオストク訪問は二回目であり前回の日露修好150周年記念事業「ウラジオストク武道演武会」に副団長として参加して以来7年ぶりの訪問となりました。同演武会は東海大学望星丸に各武道の専門家、学生を含め総勢80名でウラジオストクに寄港しました。
ウラジオストクは軍港であり長い歴史の中で、1991年に望星丸が外国船で初めて寄港しました。これは、ロシア国立極東総合大学(現極東連邦大学)との交流をはじめ学術、芸術、文化、スポーツを通じ、日露の民間交流を続けてきた東海大学の功績を沿海州、ウラジオストク市、大学当局が中央に懇願し実現したものです。
7年ぶりに訪れたウラジオストクはAPEC開催地となり大きく発展していました。訪問時もAPEC開催時と重なり市は活気づいていました。
APECのためにモスクワから来られていた在ロシア原田大使、在ウラジオストク伊藤総領事と今後の日露関係の意見を交わしました。
また、沿海州議会ゴルチャコフ議長との会談では、2005年の演武会をはじめ東海大学の沿海州における交流を振り返り、また今後も更なる協力をしていきたいと議長より言葉がありました。
私は、日本から2時間という地の利があるので、それを生かし、もっともっと人々が行きかい、相互理解を深め、真の隣人となることを期待していると述べました。
ウラジオストクのスポーツ担当マルチャヴァ副市長との会談では、スポーツを通じた人づくりついて意見交換しました。ウラジオストク市では、専門家だけではなく大衆スポーツに力を入れた異希望があるようで、施設等のハード面を充実させたいとのことでした。
東海大学とは1989年から交流のある極東連邦大学では、バプコ国際関係担当副学長をはじめ国際関係、スポーツ・武道担当者と、より具体的は東海大学との今後の協力について意見を交わしました。
極東連邦大学は、APECが開催されたルスキー島の施設を譲り受け来年度より運用するそうです。そこに外国から多くの留学生を招きたいという計画があります。東海大学との交流では留学生の受け入れ、スポーツ各競技との交流などの提案がありました。ルスキー島への望星丸での接岸を期待しているとのことです。
私は「最近、東海大学だけでなく日本の学生、若者が内向きになってきている。具体的な夢、目標を持ち活き活きと生きてほしい。そのためにも、どんどん外に出て行き夢へ挑戦してほしい。また、外に出て日本を見ること初めて日本を知ることができる。ウラジオストク市は日本海を隔ててすぐのところにある。今後も、極東連邦大学とは益々盛んな交流を続けていきたい。」と伝えました。
今回のウラジオストク訪問で、式典をはじめ各方面との対談でロシア、極東地域の人々が、いかに日本に好意を持っているかを改めて知りました。(統計では85%以上)同じ統計を日本でとった場合は、対ロシアについては、全く逆の答えが出るのではないかと思います。
この差を縮めるには相手を知ることだと思います。柔道をはじめとするスポーツ、学術、芸術、文化等を通じ、相手をよく知り日露両国民が真の隣人になることを私は願っています。
※NPO法人柔道教育ソリダリティーのホームページにも報告書を掲載しました。
http://www.npo-jks.jp/activity/page/4711/