エジプト・カイロで世界選手権が9月8日から11日までの間で開催されます。合宿を見た限りでは、男子の選手達は順調に仕上がっていると感じました。きっとよい試合が期待ができると思っています。
昨年のアテネオリンピックでは、金メダルを女子が5つ、男子が3つというすばらしい成績でしたから、世界中からマークされて、厳しい戦いになると思います。そういうなかでどこまで日本の柔道が力を発揮できるかに注目です。
日本の強さを証明して欲しい
ここで力を発揮できれば、アテネの時のあの多くの優勝は勢いだけではなかったことの証明になるでしょう。日本の柔道が世界中の国々を引き離すだけの力を持っていることを見せて欲しいと思います。実際には、それほどまでの力の差はないとは思いますが、日本選手のがんばりを期待したい。
アテネの時以上に、最後まで相手に向かってゆく、最後まで投げきるということを大切にして、よい内容の試合をして欲しいと思います。
アテネで活躍したメダリスト達にはもちろん期待していますが、今回は谷亮子が欠場ですから特に北田佳世にがんばってもらいたい。北田は世界でもトップの力を持っていてながら、いままでは2番手に甘んじていました。持てる力を出し切って戦って欲しいと思います。
私は今回も国際柔道連盟の役員としての参加ですから、表だって応援することができないところがつらいですね。席は正面ですから、テレビにも映りません。2003年の世界選手権でもアテネでも姿が見えないので、本当に現地にいるのかと疑われますが、しっかり仕事はしていますよ。
世界選手権がアフリカで開催されるのは、はじめてです。これまでは、ヨーロッパとアジアとパンアメリカでしか開かれていませんでした。今回、エジプト・カイロで開かれることは、大きな意義があることだと思います。この大会には近隣のアフリカの国々、中近東の国々が参加します。この大会を通して、アフリカや中近東の柔道のレベルがアップすることを期待しています。